〈糖尿病神経障害〉
糖尿病神経障害とは、糖尿病の合併症の一つです。
合併症の中でも、
三大合併症(神経障害、網膜症、腎症)という特に注意すべき合併症の一つで、
慢性合併症に分類されています。
血糖コントロールがうまくいっていないと、数年から10年ほどで発症すると言われています。
本記事から得られること
・糖尿病神経障害に関連する神経がわかる
・糖尿病神経障害の症状がわかる
・糖尿病神経障害が起こる原因と仕組みがわかる
・糖尿病神経障害にならない方法がわかる
・糖尿病神経障害に気づいた時点でできることがわかる
もくじ
1.神経について
2.症状
3.原因と仕組み
4.予防
5.対処法
1.神経について
神経の中でも
感覚神経、運動神経、自律神経が侵されます。
それぞれ
・感覚神経(痛みや温度を感じる)
・運動神経(手や足を動かす)
・自律神経(自分の意志と関係なく自然に心臓や胃、腸などの内臓の働きを調整する)
という働きがあります。
2.自覚症状 と 放っておくと起こること
糖尿病神経障害の症状は自覚症状が初期から起こり始めるので、
早く気づき、適切な対処をすることで症状を改善することが可能です。
症状
・手や足の痛み
一言に”痛み”と言ってもたくさんの種類があるかと思いますが、
以下のような痛みが現れます。
ジンジンする、ピリピリする、チクチクする、ヒリヒリする、ズキズキする
針で刺されるような痛み、電気が走るような痛み、焼けるような痛み、締め付けられるような痛み、素足で石や砂利を踏んだような痛み
……etc
・しびれ
・触れた感覚がない
・温度感覚がない
これらの症状に気づいても放っておいた場合(よりひどくなる)
・痛みやしびれのせいで眠れない
・こむら返りを起こす(つる)
・顔面神経麻痺
・便秘
・ED(インポテンツ, 勃起障害)
・怪我に気づかず、傷から細菌に感染し、膿が生じる→足の壊疽(えそ)→そして切断につながる
・無自覚性低血糖になりやすくなる
3.原因と仕組み
・高血糖が長期間続くとなる
高血糖
↓ 通常の糖の代謝経路では糖の分解・処理が間に合わなくなる
ポリオール代謝が活性化する
↓
神経細胞内にソルビトールが溜まる
↓
神経障害になる
その他合併症のリスクを高める要因
・飲酒
・喫煙
・脂質異常症
・高血圧
4.予防
・血糖コントロール(食事、運動、薬物療法)
・足や手をよく見る
5.対処法
はじめに言っておきますが、神経障害の症状が出た時点で病院に行っても、完治することはできません。
特に放っておいて、症状が悪化してしまっている時は。
病院でできることは、
・痛み止めを処方すること
・良好な血糖コントロールを推奨し、進行を抑えること
です。
まとめ
・神経障害は網膜症と腎症に比べて初期症状が早く出るので、対処がしやすい。
・完治できないからこそ、予防が大事!
・血糖コントロールと自分の体の観察をする
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